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企業対談~繋がる~

人は財産!「働きがい」を追求するウエディング企業

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アイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社

代表取締役会長兼社長CEO 
金子和斗志 氏

企業対談

Interviewer

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おふぃす文筆

代表・ライター 
八尋修平

グループ企業6社、国内外に婚礼施設を展開

今回は、アイ・ケイ・ケイホールディングス㈱の金子和斗志代表取締役会長兼社長CEO(以下、金子会長)にご登場いただきます。アイ・ケイ・ケイホールディングスは、東証プライム市場に上場されており、アイ・ケイ・ケイ㈱など6社を傘下に持っています。

グループの中心となるアイ・ケイ・ケイは挙式・披露宴を企画・運営する企業です。佐賀県伊万里市で家業のビジネスホテルに勤めていた金子会長が先代から運営を引き継ぎました。2000年から新しい事業としてゲストハウス型婚礼施設の運営を始め、鳥栖や福岡を皮切りに現在では国内18都市・20カ所に展開しています。金子会長、よろしくお願いします。

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お願いします。

コロナ禍前の通期決算(2019年10月期)では売上高が201億8,900万円、営業利益が19億3,100万円でしたが、その後にコロナ禍となり、ウエディング業界も大変厳しい状態になりました。直近の業績はいかがですか?

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2023年10月期の上半期は売上高が前年同期比30.5%増の99億3,700万円、営業利益は2億7,700万円で前年同期の4,400万円の赤字から黒字転換しました。挙式の施行組数は2,539組となり、上半期における過去最高組数を更新しました。これは、コロナ禍の期間中に日延べで未施行の組数を確保していたことが功を奏しました。

また、挙式披露宴1回あたりの人数は、地域によって違いがありますが、おおむねコロナ禍前の8~9割程度まで戻ってきています。挙式披露宴1回あたりの施行単価は約374万円で、人数がコロナ禍前の水準に戻れば単価も400万円に届きます。

23年10月期通期でも引き続き過去最高の施行組数を目指しており、5,520組を見込んでいます。それに伴い、売上高は前期比14.3%増の217億8,000万円、営業利益は同21.6%増の22億円といずれも過去最高になる見通しです。

まさしくⅤ字回復といったところですね。国内で展開している施設のうち、特にどこが好調なのでしょうか。

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当社は人口50万人以下の地方都市に多く出店していますが、一方で福岡市、広島市、神戸市、大阪市、東京都江東区といった大都市にも展開しています。現在はこれら大都市の施設がとても好調ですね。

また、23年4月に新しくオープンした茨城県水戸市の「The 迎賓館 偕楽園 別邸」も好調です。日本三名園の1つに数えられる「偕楽園」の拡張部分に結婚式もできるレストランとカフェを出店しました。「偕楽園」は茨城の人々が誇りにしている場所で高いブランドがあり、「The 迎賓館 偕楽園 別邸」が好調なのも、それが背景にあると思います。

ホールディングス傘下の1つ、PT INTERNATIONAL KANSHA KANDOU INDONESIAはインドネシアでの婚礼事業を展開していますね。インドネシアはコロナ禍前と比べてどれくらい戻っていますか?

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PT INTERNATIONAL KANSHA KANDOU INDONESIAはジャカルタ市に婚礼施設を5店舗展開しています。現地の結婚披露宴はゲストが1,000人規模で集まるのですが、現在は平均すると600人くらいまで戻っています。

御社は学生からの就職人気が高いことでも知られています。㈱マイナビと㈱日本経済新聞社が共同で実施した2024年に卒業する学生を対象にした就職人気ランキング調査において、九州・沖縄に本社を置く企業の中で、御社が大手銀行やインフラ企業を抑えて1位でした。また、冠婚葬祭部門では6年連続で全国1位だそうですね。これら高い人気の要因は何だと思われますか。

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当社は「人は財産である」という考えを持っています。その上で、多様性の尊重、ワークライフマネジメント、人財の育成の3つを柱に人財マネジメントに取り組んでいます。当社の経営理念にも「国籍・宗教・性別・年齢・経験に関係なく能力を発揮する人財(ひと)になり、素晴らしい未来を創るために挑戦する」とうたっています。

ですから、社員が働きやすい環境づくりには日頃から注力しています。16日間の連続休暇制度を設け、有給休暇取得を奨励しています。さらに、メンタルヘルス担当窓口を設置し、自由回答形式の社内アンケート調査を定期的に実施することで、社員の声を吸い上げています。これらの取り組みが評価され、13年には㈱日本政策投資銀行の「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」をウエディング業界で初めて取得しました。

22年からは、病気やけがで長期間働けなくなった社員の所得をカバーするGLTD(団体長期障害所得補償保険)制度を福利厚生の一環で導入しています。

また、女性が働きやすい環境整備も積極的に進めています。健康診断の際には通常の診断に加えて血液検査を行い、婦人科健診の補助も実施しています。ちなみに、当社の役員の女性比率は25%、支配人の女性比率は23.8%です。

それらの各施策や環境が就職人気の背景でもあるのですね。

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はい。しかしながら近年は単に「働きやすい」ことよりも、「働きがいがある」ということを重視しています。極端なことを言うと、働きやすい会社は社員にとってはいいのかもしれませんが、突き詰めると未来はないと思うのです。反対に、働きがいがある会社は、一生懸命に働いている社員の集合体になるので、そこには未来があると思います。また、最近は若い人たち自身が働きやすさよりも働きがいを求めているようです。

当社では、積極的な若手登用も含めて、社員それぞれが活躍できて働きがいのある場を与えることに注力しています。それに合わせるように、社員も果敢にチャレンジしてくれています。社員に行ったアンケートで、「この会社では社員は責任ある仕事を任されている」と答えた人が90%、「会社全体で成し遂げている仕事を誇りに思う」と答えた人が87%、当社に対して「一体感を感じることができる会社である」と答えた人が77%いました。

社員さんたちが働きがいを感じていることがよく分かりますね。そんな御社グループですが、金子会長は今後どのように事業を拡張していかれるお考えですか?

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国内の新規出店は、物件情報を吟味しながら着実に進めていきます。また、海外においては、PT INTERNATIONAL KANSHA KANDOU INDONESIAをインドネシア証券取引所やシンガポール証券取引所に上場させたいと思っています。

将来的にグループ年商を300億円、400億円、500億円としていくためにも、どのようにしてそれを実現させていくかが今後の大きなテーマです。
また、ホールディングス傘下に現在6社ありますが、今後もグループ全体の拡張は粛々と進めますし、積極的に人財も登用していきます。

 

実は、以前までは人財登用の一環で「社長を作る」ことを考えていました。しかし、近年はその考えを改めました。やはり、社長は「作る」ものではなくて、「出てくるもの」だと思うのです。社員の中から社長に相応しい人財が自然と「出てくる」ことに期待しています。

では、ここからは金子会長の音楽にまつわるエピソードをお聞きします。金子会長は1952年のお生まれで、高校時代まで伊万里にいらっしゃったそうですね。

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はい。高校時代は歌謡曲を聴くのがとにかく好きでした。橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦の御三家からザ・テンプターズ、ザ・タイガース、このほかフォークソングも聴いていました。私たちの世代はテレビ世代なので、もっぱらテレビを通じて聴いていましたね。

反対に、歌う方は苦手でした。高校2年の時、自宅でブルー・ライト・ヨコハマを自分で歌って、カセットテープに録音したことがありました。それを友達と一緒に聴いたのですが、ワオワオと言っているだけで歌詞が全く分からない。そこで私が「テープレコーダーが壊れているみたいだな」と言って、試しに友達に録音してもらってそれを聴くと、きちんと聞き取れる。つまり、私がそれほど音痴だったわけです。ただうなっているだけ(笑)。本当に壊れたテープレコーダーのようでした。

 

ちょうど同時期に、友人の家でベートーヴェンの「運命」を初めて聴いて衝撃を受けましたが、基本的には高尚なものはあまり聴きません(笑)。

その後の音楽との関りは?

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高校卒業後、大学進学を目指して大阪で2年間浪人生活をしていました。実はその間はほとんど勉強せずに、キタとミナミで十数軒のディスコに通って遊んでいました。その時の私の格好はというと、白シャツに黒のパンツ、黒の靴で、佐賀弁丸出しだから全然モテない(笑)。「田舎者が来た」と思われていたでしょうね。踊りもまるで盆踊りですよ(笑)。

勉強よりも遊びの方に夢中だったわけですか?(笑)

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結局、大学には合格せず、その後はスーパー「ダイエー」の靴の販売店に8カ月勤めました。それから東京に移ってホテル専門学校に通い、その後ビジネスホテルで約半年間働きました。東京に移ってからも、たまにディスコに行っていましたね。当時は堕落した生活でしたから、私の青春時代は自慢できることはありません(笑)。22歳の時には伊万里に戻って、家業のビジネスホテルで働き始めましたが、その後3年間は無給で修業しましたよ。

仕事に打ち込んだのですね。

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はい。それに、伊万里にはディスコがなかったので踊るのは卒業しましたし、たばこもその時にはやめてからだいぶん経っていました。30代までは接待などでお酒もかなり飲んでいましたが、40代以降はほぼ9割の量を減らしています。

今もお酒の量が少ない生活は変わりませんか。

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はい。晩酌もしませんし、外での酒席もお付き合いで月に1~2回あるかないかといった程度です。お酒を飲むと翌日に体にこたえますからね。重要な会議があったり大事な経営判断をしなければならない毎日なので、万全の体調で日々臨んでいますよ。

金子会長が万全な体調で経営判断されているということで、今後の御社の発展にますます期待が集まりそうですね。今回はありがとうございました。

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会社概要

会社名 アイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社
代表者名 金子和斗志
所在地

(福岡本部)福岡県糟屋郡志免町片峰3-6-5
TEL 050-3539-1122

創業 1995年11月(設立)
事業内容

グループ会社の経営管理等

企業理念

一. 誠実・信用・信頼
一. 私たちは、素直な心で互いに協力し良いことは即実行します
一. 私たちは、国籍・宗教・性別・年齢・経験に関係なく能力を発揮する
人財(ひと)になり、素晴らしい未来を創るために挑戦します

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